世界が変わったんだよね。

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

新年のイベント続々続いているよ。



1月14日は「新春みかんの会」
今年で5周年を迎えます。


私の家は愛媛でみかん農園をしています。
無農薬でみかんを育てる…ということを巡っての
家族間でのあれこれ、販売者とのあれこれ。
こんなに一生懸命作っているものが
一箱100円(手数料など引かれると)で売買されるって?
見た目が悪いから? でも農薬するほうが体には悪いよ?
綺麗なものをみんなが求めるんだから仕方ないって?
でも味はこっちの方が断然おいしいよ?
そんな議論が毎年繰り返されました。

そんな中、おやつ屋dans la natureのなっちゃんが、
家のみかんでお菓子を作ってくれると言ってくれました。
焼き菓子になったみかんを初めてみて、
何か世界が動いた気がしました。
こんな風にみかんを大切に扱ってくれた人っていなかった。
変身したみかんは、とても綺麗で、また違った美味しさで
かわいらしくて、とても嬉しかった。

こうして
なっちゃんと、小さなイベント「新春みかんの会」を
開催しようと決意しました。
2012年の暮れのことでした。

心をこめて作ること、心して食べるということ、
お客さんも巻き込んでの、新春トークセッションは
最後には、壮大な一つの詩になります。
こんなことを続けて5年目なんですよね。
浮世離れしていると思われるかもしれませんが
食べないと、仙人じゃない限り生きていけません。
どうせ食べるなら、おいしく、幸せに。
農家さんも同じです。
どうせ作るなら、楽しく、思いを込めて。
このイベントを通して
喜んでもらう、ということの喜びを、父と母は知ったと言います。
作ることに張り合いが出たと。

ここ3年、実家に帰る度に
「〇〇さんも、やめるんじゃと」という言葉ばかり聞きます。
ほんとにドドドっと。
高齢化で農業をやめる人が増え、
結果、耕作放棄地が増え、
田畑は荒れまくり、その荒れた土地の中にイノシシが住み着き
農業を続けている人たちの、作物を食べ荒らす。
負のループなんです。
「市役所には何回も行ったけど、行政は何もしてくれない」
「一緒に闘ってくれる仲間ももういない」
と父は言います。
少しづつ農業をする若い人たちが増え、明るいものへと
変わっていっているとテレビや雑誌でも見かけるようになりました。
それでも、地元に帰ると(地元は段々畑で農機具が入りにくく、生産性がとれにくいということもあると思います)
耕作放棄地の問題は
年を経るごとに深刻な状況になっていっている。

東京にいる私達が偉そうなことは言えないけれど、
それでも、できることをやりたいと思って
このトークイベントを続けてきています。

食べ物を手に取るとき、
ちょっとだけ、みなさんが考えるきっかけになるといいなと。

今年のテーマは「受け継ぐ」です。
我が家で現役で使われている、100年前の農具を実際に
触ってもらったりしようと思っていますよ。
写真じゃなくて(でっかいのは持ってこれんから写真でも見せるけどね。)
実際に持ってもらうと、けっこうびっくりすると思います。

是非是非、ご参加くださいね。
予約はこちらから!
http://www.susu.co.jp/news/p1248.html