急にまた寒くなって、 なんなんだよーと愚痴っていたら 「まあ、2月は本来一番寒い時期ですから」 スタッフさんが言うのを聞いて 「そりゃそうだ」 目をパチクリと開いた。しかし寒い。
エッセイ集「思いつつ、嘆きつつ、走りつつ、」 がもうすぐ刷り上がる。 校了後、お決まりの腑抜けになり こたつの中で大の字になりながら もんもんと天井を見上げ考えていた。 眠れないので久々にHPのエッセイを書こうと思ってパソコンを開ける。
何を考えていたのかというと、 書いたことが届くのだろうかということもそうだけれど 私はこれからもちゃんと書くのだろうか、ということだ。 「ちゃんと」という言葉にはいろいろ含まれている。 私はこれからも書くだろう。でも「ちゃんと」書くのかどうか。 今夜の「ちゃんと」には、木彫りの人形を丹念に彫るように という意味が集約されている。 それは詩を作るのとは真逆のことのように思う。 詩は、雷が木に落ちて真っ二つになるような、そんな現象だからだ。 しばらく考えていると、もう深夜3時前だった 。
また、別のことをこたつの中で考えていた。
サイン会をこんなにやりたがる作家…… 知り合いにびっくりされたのを思い返す。 普通、作家ってそんなにサイン会やりたがらないですよ。 ということなのだろう。
ひとしきりもんもん考えて、 一体、私って何?作家?
「詩から、歴史イベントから、作詞から、脚本から、小説から、ヒトノユメから、みかんの会から、エッセイまで。高橋久美子。」 そんな名刺って。何でも屋か。 でもそれが私にとっての普通だ。
サイン会やるんです、会いたいのです。全国のみんなに会いたいんです。 こっちだって会いたい時があるんです。 集まるかどうかは別の話だけど。ただそういうことなんだろう。
ああそうか、私は、やっぱり孤独で それは好きで選んだ孤独で、ちっとも悲しくなどないけれど でもだからこそ、出来上がったときだけでも 遠くに住んでる誰かさんや誰かさんや誰かさんに会うことを欲しているのだな。などと 考えていました。人は皆、人恋しいのだ。 いっぱい出会って一緒に喜んで「ちゃんと」でき上がったんだ、と噛み締めなきゃ、何度乾杯したって先には進めないと思う。 遠くまで自分の身を運び、会い、やっと確かめられることがあると思う。 この目で見て、そして心に蓄積したいと思っている。
東京―大阪―徳島―愛媛―名古屋 (高橋久美子の西国巡りサイン会)
詳細は、もう少し待ってください。 段取りが整って からアップします。ヒントは土日です。 東京、大阪、愛媛は本屋さんが企画のサイン&トーク会なので会場となる本屋さんで買ってくれた方のみの特典となります。ご了承ください。 (愛媛は会場が狭いためサイン会のみとなりますので、おまけに写真撮影もOKにしました。カメラなど持ってらっしゃいな。一人1枚ね。他会場はNGです。)
九州もそのうち行きますから。東北も北海道もまた行きますからね。 待っててくれたら嬉しいな。来てくれたら嬉しいな。
私は、その出会いを力に変えて「ちゃんと」頑張れる予感がしています。 いつも私は私でいること。まんまの姿で会いに行きます。 そういうカッコ悪い作家がいたっていいよね。
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