家と砂漠と芝生

雪を踏むとガラスが割れるみたいにバリバリ鳴る。
スケートリンクみたいな道を自転車で走る。
タイヤが轍から外れる度に、ハンドルを取られ
ヒヤヒヤする。

スケート大好きだったけど、今はもう転んで尻もちつくの嫌やなあ。
大人が転ぶと、頭蓋骨まで響くんだよな。
いろいろ、転びたくなくなってくるなあと考えながら芝生から帰ってきた。
寒いよな。昨日も、今日も。明日もかな。

ギャラリーカフェ芝生での展示、無事始まっています。
ヒトノユメ展のときとは違って、大人な余裕のある展覧会という
感じでしょうか。ヒトノユメ展、あれ2年計画ですからね。
みなさん「僕の地元でもやってー」って言ってくださって
ありがたい限りなんですが、大人の必死の必死ってやつですからね。
なっかなか開催できないのが現実です。
なので、今回の「家と砂漠展」は、ラフな気持ちで来てもらえたらなと
思いますですよ。 こちらも、随分気持ち的にはラフですのでね。
会場もミニマムです。
雪の似合う、国籍は日本じゃなさそうなギャラリーカフェです。
とても居心地よくて、閉店後も居座ってしまいます。
写真と合わせるのは初めてですが、とても静かでいいですね。
干田君の写真は静かで、これまた雪、ストーブと合います。
私の新作の詩ともよく合うなあと思います。
春以降に作ったものは、叫んでない…というか、静かに熱くという感じでしょうか。
白湯みたいに、ゆっくりと体内を巡っていく感覚です。
ヒトノユメのときの作品もまた、違う香りを放ってます。
ありがたいです、こうやって、また違う命を与えてもらえて。


そして、写真詩集『家と砂漠』作れて良かったな。
いいのできたなー。
ほんま、カンパーイ!って10回くらいやりたいわ。
そんくらい、いいのできた。
あれ、クリスマスにデザインの宇都宮さんと、干田君と
夜中まで眼鏡かけて詰めたもんな。
いやー。
懐かしいな。
ぐんぐん進んでいくから、どんどん懐かしくなっていく。
この展覧会のことも、もうすぐ懐かしくなるのかな。
切ない気分だ。けど、それが充実のまたの名なのだろう。
そうやって、迷って、できて、10回くらい乾杯して、懐かしくなって。
って繰り返しながら生きていくんじゃないかな。
今は、そういうこと考えられるくらい、
ちょっとだけ部屋が砂漠から、家に戻りつつあります。
あ、掃除したってだけの話です。ごほん。