11月に徳島の病院「杜のホスピタル」で、
患者さんやお客さん、スタッフのみなさんと、連詩を作ってあそびました。
詩は難しく考えすぎずに、
「言葉であそぶんだ」「今日を記すんだ」
くらいから始めればいいんだと思います。
そうしていくうちに、やがて、日常の中になにかしらの発見をするようになるはずです。
見つける目が育ってくるということですね。
同じ景色を見ても、人によって何を見ているのかは違います。連詩の面白さはそこだね。
一日の中で心に残ったことや気づいたことを一行で書く。
それだけのことだけど、連なると、ふむふむ……秋と言わずに「秋」が見えてきた。
書いた人の性格や生活も見えてくるよう。
点と点が、独立されながらも、柔らかに連なっていきます。
とてもいい時間でした。
最後にそれぞれのパートを自分の声で朗読して繋いだのがまた良かったです。
ということで、杜のホスピタルで完成した連詩をこちらに掲載しますね。
「2023年11月25日」
2023年11月25日 晩白柚が黄緑色になってきた
2023年11月25日 コーヒーに牛乳を入れた
2023年11月25日 高橋久美子さんに出会えるとは思いませんでした
2023年11月25日 高橋久美子さんに褒められるとは思いませんでした
2023年11月25日 一年ぶりの大判焼き
2023年11月25日 朝、犬がファンヒーターの前にやってきた
2023年11月25日 昼、黒いバナナを二本食べた
2023年11月25日 タバコの煙が冷たかった
2023年11月25日 朝、キクが布団の中に入ってきた
2023年11月25日 前髪をさらに切りたい
2023年11月25日 まーちゃん「おはよう」と声をかける
2023年11月25日 お弁当に温かいスープを入れた
2023年11月25日 包帯をしたまま手を洗った
2023年11月25日 カサブランカの香りを大きく吸い込んだ
2023年11月25日 前髪を切ったら高い空と白い雲がたくさん見えそう
2023年11月25日 阿南に着いた。二百キロ走ってた。
2023年11月25日 お昼にピザを持ってきて食べた
2023年11月25日 来る前に歯磨きを十三分した
2023年11月25日 道端でキジトラに懐かれた
2023年11月25日 庭の紅葉が赤くなっていた
2023年11月25日 井戸水が冷たそうだった
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